エギングでボトムをとる方法と3つのコツ

 アオリイカのエギングを始めたときに、最初にあたる壁のひとつがボトムが取れているのかどうか分からないという難しさではないでしょうか。私も8年ほど前にエギングを始めたときには、エギが着底したのかどうかよくわからず、何となくシャクってフォールしてを繰り返して中々釣果が伸びずにいた時期もありました。


 その後経験を重ねるうちにわかってきた、エギングでボトムを取るための方法とコツを今回は紹介したいと思います。エギング初心者の方や、なかなか釣果が伸びずに悩んでいる方は是非参考にしてください。



ボトムを取るのことの大切さ

 ボトムを取るコツについて話す前にまず、なぜエギングではボトムを取ることが大切なのかについて話しておきます。


 その一番の理由は、アオリイカはボトム付近に居ることが多いからです。もちろんイカが中層に浮いていたり、表層までエサを追ってきたりということはあります。しかし私のこれまでの経験上、基本的にはボトム付近に居る確率がとても高いです。そして特に大きなイカほどボトムに居ます。



 なので初めはイカはボトムにしかいないぐらいの意識で、とにかくボトムを意識してください。キャストしてボトムまで沈めて、シャクってボトムまで沈めて、またシャクっての繰り返しでボトムをトレースすることがエギングの基本です。



 そして、ボトムを取ることが大切だという二番目の理由は、ボトムをトレース出来るようになれば他の層をトレースするのも容易になるということです。


 ボトムを取ることが出来てそこまでのフォール時間さえわかっていれば、シャクリの回数を増やしたり、フォール時間を減らしたりすれば中層をトレースするなどの応用が簡単に出来るようになります。そのためにまずはきちんとボトムをトレース出来るようになりましょう。

その他に上達のために重要な3つのポイントについても記事を書いていますので参考にしてください。




エギングでボトムを取る方法

 さて、エギングでボトムを取ることの重要さが分かっていただけたところで、ボトムを取る方法について説明します。水深が分かっている場合と分かっていない場合に分けて説明します。

水深が分かっている場合

 水深が分かっている場合は比較的簡単です。水深が分かっていれば、基本的にエギをキャストして着水後にフォールしている秒数をカウントしてボトムまで落とします。


 エギにはパッケージに何秒で1m沈むかという表記がしてあり、例えば3秒/1m などとフォールスピードが書いてあります。 水深が10mとわかっていれば、1m沈むのに3秒かかりますので、30秒待てば10m沈むため、ボトムに着底します。


 初めていく場所などで水深が分かっていない場合はこの方法ではダメですが、例えば周囲で釣りしている常連さんに、挨拶がてら水深を聞いてみるのもいいと思います。

 
 また、水深を知らない場合でも、次に説明する水深の分からない場合の方法を使って水深を把握した後は基本的には秒数カウントでボトムをとる方法でOKです。





水深が分からない場合

 水深を知らなくて、周囲に水深を教えてくれる人も居ない場合は、初めは自分で水深を知る必要があります。水深を知るためにはキャスト後にエギが着底した瞬間をつかむ必要があります。

 そのため、まずエギが着底したことを知るための手順について説明します。


 まず、キャスト時に着水前にフェザーリング(指でスプールを抑えてラインが出ていくの抑えること)を行って、余計なラインを出さないようにしましょう。着底が分からないという方はこのフェザーリングができておらず、糸が出すぎてしまっている場合が結構多いです。


 やり方のイメージとしては、リールを持っているほうの手の人差し指でスプールの上の端っこあたりをチョンと抑えるイメージです。下の写真を参考にしてください。基本は着水直前にスプールにチョンと指で触れます。それがやりづらい場合は、リールを持っているのと反対の手の手で糸を抑えるのでもOKです。

フェザーリング




 キャスト時に余計な糸を出してしまうと、着水後エギに引っ張られても手元の糸がなかなか出ていきませんので、着底がわからなくなってしまいます。なのでしっかりとフェザーリングして余計な糸を出さないことがとても大切です。


 こういった細かい扱いが釣果の有無を分けることに繋がったりしますし、余分な糸ふけを出さないことで釣りの快適さが格段に変わってきますので是非フェザーリングはマスターしてください。


 そして次に、着水後もラインをフリーにせず、ラインを指で押さえてテンションをかけながら、エギに引っ張られた分だけラインを出すようにしてください。少しずつ糸を出しながらフォールさせて、エギが着底すると糸が出ていくのが止まります。


 糸が止まるのを目で見て把握することと、竿先がふっと軽くなることの二点で着底したということをつかみます。この感覚はなかなか繊細なので、初めはわかりづらいと思います。




この着底した感覚を掴むための三つのコツがあるので次に紹介します。







着底感覚をつかむための3つのコツ


着底感覚を掴むためのコツとは

  1. 明るい時間帯にやってみる
  2. 重たいエギを使う
  3. 風上から投げる


明るい時間帯にやってみる

 アオリイカのエギングは日没前後から夜にかけてやる人が多いかもしれません。しかし夜釣りする予定だとしても、夕方少し明るい時間帯にポイントに入り、明るいときにキャストしてみて下さい。


 明るい時間だと糸がよく見えますので、糸が引っ張られて少しずつ出ていくのを目で見ながら着底の感覚を掴むことができると思います。そして明るいうちに水深を掴んでおけば、あとは秒数のカウントで着底はわかりますので暗くなってからはもう着底感覚を気にする必要がなくなります。


 明るい時間に釣りを始めるメリットは他にもあります。


 明るい時間にやると、シャローでは底の状態がよく観察できますので根がかりを避けたりイカが付いていそうな場所の把握もしやすいです。また、明るいとエギの動きもよく見えるためアクションの確認もしやすいです。


 さらに、キャスティングやフェザーリングも明るい時間に練習するほうが格段にやりやすく、早く上達することに繋がります。明るい時間に練習するメリットはたくさんありますので、是非少し早めに出かけて明るい時間帯にエギングをしてみてください。



重たいエギを使う

 二つ目のコツは重いエギを使うことです。エギがボトムに着底したときに竿先が軽くなる感覚で着底を把握しますが、重いエギのほうがこの着底感覚を掴むことは圧倒的に簡単になります。なので水深が分かるまでは重たいエギを使ってみてください。


 重たいエギでずっと釣りをしてくださいというのではなく、これはあくまで水深を知るのが目的です。水深を計るために重いエギをキャストして、着底までにかかる秒数を計っておきます。その秒数とエギのフォールスピードから水深を逆算することで、水深を知ることができます。


 この方法で水深さえわかってしまえば、あとは好きなエギに付け替えて水深が分かっている場合の方法でそのエギのフォールスピードに合わせてカウントすれば、確実に着底させることができます。風などがあって着底感覚がわかりづらい場合にも、この重たいエギで水深を計るという方法は非常に有効です。


 そのため、実釣には使わないとしても、DEEPタイプの3.5号や4号などの重たいエギを一つは持っていくと、水深パイロットルアーとして使えますのでお勧めです。DEEPタイプのエギの例は下記のようなものです。



エギ王 LIVE ディープ 3.5号



風上から投げる

 三つ目のコツは、風上から投げるようにすることです。風が吹いている場合は出来るだけ風上から追い風を受ける形でキャストできる場所から投げると釣りがしやすいです。ポイントによってはそれができない場合もあるかと思いますが、釣行前にその日の風の方向を意識したうえで入るポイントを決めるのも大切です。



 特に、横風を受ける形だと着底をつかむのは、かなり困難になります。そのため、横風になるくらいなら向かい風のほうがまだマシです。正面からの向かい風だと飛距離は出ませんので不利ですが、糸がキャスト時に横に流されないため糸ふけの管理はしやすくなり、着底は案外つかめます。




 このように、エギングは風に大きく左右される釣りのため、釣行を決める際には釣り座と風向の関係を意識できると、格段に釣りがしやすくなります。その日の風向きを天気予報や風予報のサイトでよく確認して、釣り場を選ぶように意識しましょう。


 私がよく風向きや波の情報を知るために参考にしているサイトは下記です。

GPV 気象予報 (weather-gpv.info)


 風向きや強さなどが場所ごとで細かく分かりやすいので釣行の際にとても重宝しています。





 以上、今回はエギングでボトムを取るやり方と3つのコツについて説明しました。ボトム取りというエギングの基本を皆さんも実践して頂き、どんどん釣果を伸ばしていってください!

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これまでの釣り経験をもとに、あなたの釣ってみたい魚、やってみたい釣りなどをヒアリングしながらココナラのテキストチャットでアドバイスさせていただきます。釣り方、場所、道具やルアー、仕掛け、エサの選び方から釣り場での安全やマナー、注意点などについて、皆さんが楽しく安全に釣りライフを楽しんでいただけるよう、サポートさせていただければと思っています。

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