1月21日に開催の釣りフェスティバル2022にて、シマノのスピニングリールの頂点であるステラの最新モデルの発売が発表されました。シマノが昨年100周年を迎えて初めてのステラのモデルチェンジとあって、どのようなリールになるのか楽しみにしていた釣りファンの方も多いのではないでしょうか。
今回は公式発表の内容から、22ステラがどう進化したのかについて紹介したいと思います。
22ステラの公式仕様
シマノ公式から発表された22ステラの仕様は下記の表に抜粋しました。番手は1000番から5000番まで、番手によって異なりますがスローギアからエクストラハイギアまでラインナップされており、全16種類が発表されています。
品番 | ギア比 | 最大ドラグ力[kg] | 自重[g] | 糸巻量PE[号-m] | 最大巻上長 [cm/ハンドル1回転] | 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|
1000SSPG | 4.4 | 3 | 165 | 0.3-140,0.4-100,0.6-80 | 55 | 85,400円 |
C2000S | 5.1 | 3 | 170 | 0.6-150,0.8-110,1-80 | 69 | 86,600円 |
C2000SHG | 6 | 3 | 170 | 0.6-150,0.8-110,1-80 | 81 | 86,600円 |
C2500S | 5.1 | 3 | 175 | 0.6-200,0.8-150,1-120 | 70 | 86,600円 |
C2500SXG | 6.3 | 3 | 175 | 0.6-200,0.8-150,1-120 | 87 | 86,600円 |
2500S | 5.1 | 4 | 205 | 0.6-200,0.8-150,1-120 | 75 | 87,600円 |
2500SHG | 5.8 | 4 | 205 | 0.6-200,0.8-150,1-120 | 86 | 87,600円 |
C3000SDH | 5.1 | 9 | 220 | 0.6-200,0.8-150,1-120 | 75 | 89,900円 |
C3000SDHHG | 5.8 | 9 | 220 | 0.6-200,0.8-150,1-120 | 86 | 89,900円 |
C3000MHG | 5.8 | 9 | 210 | 1-190,1.2-150,1.5-120 | 86 | 87,600円 |
C3000XG | 6.4 | 9 | 210 | 1-400,1.5-270,2-200 | 94 | 87,600円 |
3000MHG | 5.7 | 9 | 235 | 1-190,1.2-150,1.5-120 | 84 | 88,800円 |
4000M | 5.3 | 11 | 260 | 1.2-250,1.5-200,2-150 | 87 | 88,800円 |
4000MHG | 5.7 | 11 | 260 | 1.2-250,1.5-200,2-150 | 93 | 88,800円 |
4000XG | 6.2 | 11 | 260 | 1-490,1.5-320,2-240 | 101 | 88,800円 |
C5000XG | 6.2 | 11 | 260 | 1.5-400,2-300,3-200 | 101 | 91,900円 |
本体価格は85,400円~91,900円と発表されており、18ステラと比較するとおよそ10,000円ほど高くなっています。少し思ったよりも高いなと感じますが、モデルチェンジのたびに最新技術を搭載して進化を続けてきたステラですので逆に期待が高まります。
22ステラに搭載の進化の注目ポイント
ここからは18ステラと比較して、大きく進化した22ステラの注目ポイントについて公式の仕様から読み解いて紹介します。
20年ぶり超密巻きが復活!インフィニティループ
22ステラに搭載される機能で何といっても注目なのが、新たに搭載されたインフィニティループです。ライン放出抵抗大幅低減、抜けるようなキャストフィールというキャッチフレーズで今回新たに登場しました。
こちらは01ステラに搭載されていたスーパースローオシュレートと同様に、スプールが上下するスピードを極端に遅くして密に糸をスプールに巻き付けることで、スプールにラインが1本1本緻密に巻き付けられ、ラインの放出抵抗を小さくするという機構です。
実はこの01ステラはすごく飛距離は出るのですが、超密巻きによる弊害とも言われていたライントラブルが多かったという声もあり、スーパースローオシュレートはそれ以降のステラでは採用されてきませんでした。キス釣り用のリールなどの、飛距離が求められる一部のリールではその後も採用されてきたのですが、今回満を持してステラに超密巻きが復活となったようです。
村田基さん曰く20年間言い続けてようやく再び登場したそうで、この超密巻きによってめちゃくちゃキャストフィールが良くなり、よく飛ぶようになったということです。まるで自分のキャスティングが上手くなったんじゃないかと勘違いすると思いますよと村田さんは動画で語っていました。
満を持してシマノが投入してきたところを見ると、他の新たな機構によりライントラブルの低減が出来る見込みが立って投入してきたのではないかなと想像します。ライントラブルを減らしながら超密巻きの恩恵を受けられるとしたら、フラッグシップに相応しい素晴らしい夢のリールになっているのではと期待が膨らみます。
ライントラブル低減のための2つの機構
ムービーにもあった通り、22ステラにはライントラブル低減のために2つの機構が搭載されています。1つがアンチツイストフィンという機構で、ラインローラー部に近接するように弾性体のフィンを設置したことでラインのたるみを抑えて、ラインが脱落したりよれたまま巻かれる現象を低減することが出来るようです。
アンチツイストフィン(出典:シマノ公式ホームページより)
2つ目は、新形状の AR-Cスプールが搭載されており、スプールリングとドラグノブ側の形状と角度を変更したことでドラブノブ側にラインが絡んでしまうトラブルを大幅に抑えることに成功したそうです。
この2つの機構を搭載したことで、ライントラブルを低減することに成功して、超密巻きながらトラブルの少ないリールを実現したのではないかと思います。
ドラグワッシャーやギアの耐久性もアップ
フラッグシップモデルであるステラには、大型魚とのやり取りや巻き取りでの耐久性も最上級のものが求められます。今回そんな耐久性も18ステラと比べてさらにアップしています。
一つがドラグワッシャの耐久性で、従来のものと比較して10倍以上ドラグワッシャの耐久性がアップしたそうです。従来の繊維方向に対して直行するように新たに繊維を織り込むことで、滑らかなドラグ滑り出しはそのままに耐久性をアップすることに成功しました。
二つ目がギアの耐久性です。ドライブギアとピニオンギアの噛み合う接地面積を増やすことでギアの歯面にかかる圧力を分散し、従来設計と比べて耐久性が約2倍に向上したそうです。
このように、最上位機種に求められる耐久性をさらにアップし、従来より長い期間フラッグシップに相応しい性能を維持できるように進化してきたと言えるのではないでしょうか。
汎用機種として初めてインフィニティドライブを搭載
22ステラの進化ポイントはまだあります。軽い巻き上げを実現した従来のX-SHIP構造がさらにパワフルな構造へと進化した、インフィニティドライブを汎用機として初めて搭載しました。
これまでステラSW、ツインパワーSW、ストラディックSWといった大型リールにしか搭載されてこなかったインフィニティドライブですが、汎用機であるステラについに搭載されることになりました。これまでの汎用機の枠を超えた巻き心地に進化した、新しい次元の汎用機として生まれ変わったと言えるのではないでしょうか。
発売予定は3月
ここまで22ステラの進化ポイントについて見てきました。早く実機を触ってみたいという方もいらっしゃると思いますが、発売予定は3月です。性能が進化した分、価格も進化してしまっているので中々簡単に手が出る価格ではないですが、釣具屋で触ってみるのが楽しみです。
また、すでに一部の釣具店では予約販売がスタートしていますので、新次元の汎用機に生まれ変わった22ステラを発売後にすぐにゲットして使ってみたいという方は、予約販売を利用してみるのもアリだと思います。釣り具のポイント楽天市場店でもすでに予約販売が始まっていました。
私も買うとしたら4000XGかC5000XGかなー。うーん、欲しい。どうしよう。と迷っています!笑
さて、ひとまず頑張って働こう。汗
以上、今回は1/21の釣りフェスティバルで発表された22ステラの進化ポイントについて紹介しました。関連の公式動画も最後にリンクしておきますので、実機を触れるまではフィールドテスターの皆さんのレビューを見ながら指をくわえて待ちましょう!
追記
1/25現在、上記の釣り具のポイント楽天市場店では、予定数に達したようで売り切れになって予約できなくなっています。楽天では他に予約できるショップもありましたので、ご参考までにご確認ください。かなり注文が殺到しているらしく、予約しても発売日に届くかどうかは分からないようです。早く手に入れたい方はお早目の予約が良さそうです。
村田基さんの解説動画はこちらです↓
First impression STELLA × 田辺哲男・伊藤巧【シマノオンラインフィッシングショー】
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