砂浜から4mのロングロッドで30号のオモリを遠投し200m飛ばす、そんな釣りがあります。投げ釣りと言われるジャンルです。初心者の方にもお勧めしているちょい投げを、かなり本格的にステップアップした釣りですね。今回は、投げ釣りを始めることで他の釣りに与えるいい影響について紹介します。
投げ釣りをやるとキャスティング技術が向上する
私が本格的な投げ釣りを始めてから8年ほど経ちますが、投げる技術は上手な人と比べればまだまだです。しかし、始めたころと比べればだいぶキャスティングも上手になり、安定して投げれるようになってきたと思います。皆さんにも是非投げ釣りに挑戦してみていただきたい理由はいくつかあるのですが、一番の理由は投げ釣りをやることでキャスティングが上手くなり、ルアー釣り含めた他の釣りにもいい影響があるからです。
ショアジギング、エギング、シーバスやバス釣りなど、様々なルアー釣りがありますが、オモリ(ルアー)を遠くに、かつ正確な方向に投げるという技術はどの釣りでも基本になります。投げ釣りをやると、そのキャスティング技術が向上することでほかの釣りもうまくなるのです。
私自身、投げ釣りを始めてサーフキャスティング技術を学び始めたことで、エギングやショアルアーゲーム、オフショアルアーゲームなどでキャスティングの精度と飛距離が向上したことで、より釣りが楽しくなりました。キャスティングが上手くなると、ルアーのアクションなどキャスティング以外のことに集中することが出来るようになるため、釣りが上手くなると思います。
投げ釣りで学ぶべきキャスティングのコツとは
これを言うと、ルアー釣りをやっている方の中には、「投げ釣りの投げ方とルアーの投げ方は全然違うじゃん」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、投げ釣りのキャスティングとルアーのキャスティングでは投げるオモリの重さが全然違いますし、細かなフォームなどは異なってくるでしょう。また、狙ったストラクチャーにピンポイントでキャストするようなジャンルのルアー釣りでは、投げ釣りとは全く異なる投げ方が必要になることもあるでしょう。
一方で、どの釣りのキャスティングでも共通していることがあります。それは、仕掛けを飛ばすためには竿の反発力をいかに活用して、その反発力が活かせるタイミングで仕掛けを離すか、という点です。決して仕掛けは腕力だけで飛ばすものではないのです。
例えば、30号(100グラム強)のオモリを手にもって投げて200m飛ばせる人がいるでしょうか。いくらイチロー選手でもきっと無理ですよね。ルアーでも一緒です。20グラムくらいのルアーを手で持って投げたって30mも投げられればかなりの強肩だと思います。そうなんです、竿の反発力を活かせなければ仕掛けを遠くに飛ばすことはできないんです。
竿の反発力を最大限に活かすキャスティング
竿の反発力を活かすためには竿を大きく曲げなければなりません。この竿の反発力を活かす投げ方が出来ると出来ないとでは、投げ釣りにおいては飛距離が大きく変わってくるためその大切さをより痛感することになります。
投げ釣りでは、オモリを竿に乗せるのが上手ければ、腕力がそんなになくても150m以上軽々と遠投することが出来ます。私はキス釣りのトーナメント等にも出場したことがあるのですが、そこに出場している名選手たちは、60代の方でも170m以上軽々と投げてしまう方もいて驚きます。
一方で私が投げ釣りを始めたころは100mを投げるのがやっとでした。野球をやっていたこともあり、腕力や強肩にはある程度自信がありましたが、それだけでは全く飛ばせませんでした。
竿を大きく曲げるためにはある程度の腕力は必要になってきますが、腕力だけあっても竿をうまく曲げることは出来ません。それよりも竿の振り出し方、力を入れるタイミング、そして糸から指を離すタイミング、これらの要素が上手く調和して、オモリの重さをうまく乗せることが大切になります。
オモリをうまく竿に乗せることが出来ると、竿を大きく曲げることが出来ます。その大きく曲がった竿の反発力を、タイミングよく狙った方向にリリース出来たときに初めて仕掛けを大きく飛ばすことができます。それを何度も反復しながら練習することで、力をかけるタイミングやリリースのタイミングなどのコツがつかめてきます。
そして、その掴んだコツや竿を曲げる感覚というのは、他の釣りのキャスティングでも変わらずに活かすことができるのです。私は投げ釣りを練習していると、いつの間にかルアーフィッシングなどでも安定して飛距離を伸ばすことが出来るようになっていました。
なので、ルアー釣りなどでキャスティングが中々うまくならないと悩んでいらっしゃる方は、投げ釣りにチャレンジしてみては如何でしょうか。もちろんキャスティング以外にもいろいろな魅力があり、楽しい釣りですよ!
投げ釣りのキャスティング技術に興味が出てきた方には、おすすめの書籍を紹介しておきます。キャスティング競技の選手である小西 勝美さんが書かれた「写真で学ぶキャスティング 目指せ150メートル」です。投げ釣りのキャスティングが写真で詳細に解説してあるので分かりやすいと評判です。↓
入門におすすめの投げ竿を紹介した記事も書いていますので、投げ釣りを始めてみたいと思った方は参考にしてください。
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以上、今回は投げ釣りをやることで如何に他の釣りにも良い影響があるか、という話をしました。今回はキャスティングの話に特化してしまいましたが、まだまだ投げ釣りの魅力を語りたいことは沢山ありますので、また別の機会に紹介させていただきます!